「べっぴんさん」小野明美(谷村美月)のモデルは大ヶ賀瀬久子?

連続テレビ小説「べっぴんさん」坂東すみれとともに、キアリスを立ち上げる4人の女性の一人です。

モデルになったファミリアも4人の女性が創業メンバーでした。でも谷村美月さん演じる小野明美にはモデルになった人がいません。さまざまな人のエッセンスを合わせて一人にしたようなキャラクターなんです。半分オリジナルの要素の強いキャラクターといっていいかもしれませんね。

小野明美はどんな人たちをモデルにしているのか考えてみました。

 小野明美はどんな人?

モデルになった人を探す前に「べっぴんさん」劇中での小野明美について紹介します。

明美はかつて坂野家で女中をしていた小野マツという女性の娘。明美は幼いころに父親をなくしていたため母と子の二人で暮らしていました。幼いころのすみれとも面識がありますが、貧しかったため、お嬢さん育ちのすみれにはあまりいい印象を持っていません。戦時中に母・マツが坂東家の女中を解雇されて苦労したことも腹立たしく思っています。

明美は母親に楽をさせるため、英語と看護学を学びました。看護師になってこれから母に楽をさせられるというときに母が亡くなります。

戦後、惇子から手芸店を開くために協力を求められますが、お嬢さん育ちの気まぐれと言って突き放します。やがて惇子たちの思いに心を動かされ協力し合って店を出します。

開店した後は子育ての知識を生かしてベビーショップの経営に尽くしますが、仲良し主婦3人組とはちょっと距離を置いた存在になります。

小野明美のモデルになった人は?

ファミリアを創業した四人の女性は、坂野惇子、田村光子、田村江つ子、中井ミヨ子です。
坂野惇子は坂東すみれ、田村江つ子は多田良子、中井ミヨ子は田坂君江がモデルになってると思われます。じゃあ、田村光子が小野明美のモデルになってるの?というとそともいいきれないんですね。

田村光子とはどういう人なのかみてみましょう。

田村光子・創業4人の中でお姉さん格

ファミリア創業時のメンバーです。田村江つ子の義姉(夫の姉)になります。早くから洋裁を学んでいたため坂野惇子と田村江つ子が手芸店を出そうとしたとき、光子にも相談がありました。光子は惇子たちと手芸店開始時の創業メンバーとなります。ファミリアでは縫製部門の責任者を務めました。

光子の父は繊維専門商社・田村駒の創業者。4人の女性の中では唯一商売について知識がありました。惇子が儲けることに罪悪感を感じていたのに対して、光子の作ったものには利益の出る値段がつけていました。

また冷静な判断力があり、たびたび重要な場面で惇子に助言したり決定したりしています。4人の中ではお姉さん的立場なんですね。

ドラマの小野明子が他の3人とちょっと引いた視点でものを見ているのと立場が似ているかもしれません。

田村光子についてはこちらに詳しく書いています。

「べっぴんさん」ファミリアの田村光子は高西悦子と小野明美のモデル?

大ヶ瀬久子 西洋の子育てを学んだ看護ベビーナース

久子は戦前から西洋式の子育て法を学び、助産婦と看護師の資格を持っていました。病院に勤務して外国人専門のベビーナースとして働いていました。

惇子が出産するとき、近所に住むイギリス人のオーツ夫人の紹介でベビーナースの大ヶ瀬久子を紹介されました。久子は惇子の出産に立ち会います。また惇子の姉の出産にも立ち会いました。惇子は久子を先生と呼び西洋式の進んだ子育て方法を学びました。

外国人の間ではベビーナースは権威のある存在でした。何しろ坂野通夫の初任給が90円の時代に大ヶ瀬久子への一か月分の支払いは150円だったのです。

戦争で勤務する病院が焼けたため、戦後はフリーのベビーナースとして活動していました。

久子のもつ最新の子育ての知識や赤ちゃんを第一に考える久子に感動した敦子はベビーショップ開店時も久子の教えを受け継ぎ赤ちゃんのための物を作ります。

昭和36年(1961年)。惇子の求めでファミリアの一員として迎え入れられます。ベビーコンサルタントとしてファミリアの活動に貢献します。

西洋式の子育て方法を身につけていること。戦争で勤務する病院が焼けて戦後は独立して外国人相手のベビーナースをしていること。それを考えると「べっぴんさん」の小野明子に一番近いのは大ヶ瀬久子でしょう。

でも人間的にはかなり違ってる人なんですね。しかも惇子が出会った当時はすでに権威のある存在でした。お嬢様に複雑な感情を抱く明子とは正反対の人なんですね。もちろん久子自身も苦労はしていますが、惇子に対して恨みなどあるはずがありません。

子供用品をあつかうキアリスでも赤ちゃんの知識を持つ人は必要ですから。知識や技術の面では大ヶ瀬久子をモデルにしているといえますね。

「べっぴんさん」オリジナル要素

創業4人の一人で唯一現実的な考えのできる人。子育ての知識。という点ではモデルになる人がいるのですが、小野明子のキャラクターの根元にある部分はドラマオリジナルの要素が強いです。

ファミリアの創業四人はいずれもお嬢様育ちの主婦でした。制作者側がドラマとしてメリハリにかけると判断したため一人だけ貧しくて独身のキャラクターを入れて変化を付けたのではないでしょうか。そうすることでお嬢様育ちのすみれと、苦労してちょっとすれてる?明美の対比でドラマに幅を持たせることができます。戦後の世の中のすさんだ部分もドラマオリジナルのエピソードとして入れることができますよね。

お姉さん格で頼りになる田村光子のエッセンスを取り入れたキャラクターは高西悦子という形で出てきます。でもドラマでは創業メンバーにはなりません。

仲間を引っ張るキャラはヒロインとかぶってしまうので設定を変えたのかもしれません。ドラマとしては変化をつけるためには仕方ないのかもしれませんね。

小野明美はいろんな要素が詰まった女性なんですね。そんな明美がどのようにすみれたちとかかわり変わっていくのか楽しみです。もしかすると独身でなくなる可能性もあるかもしれませんよ。

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