六つの小銭が並んだデザインが特徴的な真田家の家紋「六門銭」。
今では真田というとこの家紋が当たり前のように使われてますね。
でも、なんで銭を家紋にしたんでしょうか?
六文銭のルーツ
家紋としての名前は 六連銭(むつれんせん)
一般に、六文銭として広まっている真田家の家紋。
でも、
家紋としては「六連銭」(むつれんせん)というのが正しいです。六つの銭が並んでいるという意味です。
銭をモチーフにした家紋は六連銭だけではありません。
一枚だけのものや、八枚、九枚のものもあります。
家紋の世界では銭をモチーフにした家紋をまとめて「銭紋」といいます。
「銭」は豊かさの象徴でもあったので、いろんなバリエーションがあるんですね。
でも六連銭の場合は意味が違ってます。
ルーツは六道銭
他の銭紋が富の象徴だったのにたいして、六連戦は死者にお金を持たせる習慣がもとになっています。
死者にお金を持たせるのは世界中にある習慣です。冥銭(めいせん)といわれます。
日本では六枚の銭をいれるので、「六道銭」といわれています。
これは仏教の教えがもとになってます。
三途の川の通行料や、死後の世界を回るときに必要なお金ということになっています。
死者は三途の川を渡るときに「冥銭(めいせん)」といわれる通行料がいるとされています。そのときに、6文が通行料だったので死者を葬るときに6枚の銭を入れる習慣がありました。
6枚という数は、六道からきています。
六道とは仏教でいう生き物が住む世界のことです。
生き物は死ぬと六つの世界のどこかに生まれ変わるといわれています。
天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道
これらの世界に行く銭なので「六道銭」なんですね。
永遠に六つの世界で転生をくりかえすというのが仏教の考え方です。
明治以降になると貨幣が代わったのとお金を故意に破壊すると罰せられるようになったので銭を入れる習慣はなくなりました。現在では紙に書いた銭をいれるところが多いです。
六連戦の意味
六連銭の紋には「死後に安らかにくらせるように」との意味が込められています。
平安時代にこの紋が作られたときにはそのような意味がありました。
でも、武士の時代になってくると違う意味で使う人たちが出てきます。
「死の覚悟はできている」という意味を込めて、戦場で使う旗印として使われるようになりました。
戦が頻繁におきるようになると、旗印を使ったり見たりする機会も増えます。
戦のときのシンボルだったのが、やがて家紋として定着するようになったのです。
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