信繁の姉といえば「村松殿」
大河ドラマ「真田丸」では「松」という名前になってます。
女優 木村佳乃さん が演じる陽気な女性ですが。
人質になったり散々な目にあってます。
どんな人だったのでしょうか。
村松殿(松)とは
村松殿という名前は本名ではありません。
夫。小山田茂誠が小県郡村松というところに領地をもらったため、そこの地名から付けられた通称です。戦国時代の高貴な女性は「淀殿」とか住んでる場所で呼びますよね。それと同じです。
ドラマでは「松」になってます。「村松」からとった名前なのでしょうね。
名前は「於国(おくに)」といわれています。
村松殿は真田昌幸の長女。信幸、信繁の姉です。
永禄8年(1565年)甲斐国甲府の躑躅ヶ崎館で生まれました。
母親は山手殿。
村松殿、信幸、信繁は母親も同じ兄弟です。
側室の遠山が母親という説もありますが、山手殿の方が有力です。
小山田茂誠と結婚したのは1582年といわれてます。武田氏が滅亡した年です。
ドラマ開始時点では「新婚さん」なわけです。だから、あんなに仲がいいのですね。
でもいきなり主家が滅亡。その原因を作ったのが(それだけではありませんが)夫の一族。
茂誠は織田軍に捕らえられますが、逃走しました。
捕まったのになんで生きて帰ってこられたのか謎です。
茂誠の叔父・小山田信茂とその妻子、家臣が処刑されたのは歴史上は間違いないです。
歴史上は茂誠は他の小山田一族とは別行動をとったのではないでしょうか。
いずれにしても茂誠はあとで真田家に仕えることになり、松も一緒に暮らします。
人質はドラマオリジナル?
「松」は織田の人質になりますが、ドラマのオリジナル設定です。
歴史上は織田軍の滝川一益の人質になったのは昌幸の母(真田丸では「とり」)です。
しかも安土には行ってません。滝川一益の居城。厩橋で人質になっているのです。
真田だけでなく上野国の領主は皆、織田方に人質を出してました。人質といっても城下町に屋敷を与えられて住むので「人質」という言葉の響きほどにはひどい生活ではなかったようです。
ドラマではとりが滝川一益の人質になるのは、本能寺の変のあとです。
とりの人生も波乱に富んでるのですが。興味のある方はこちらを見てください。
恭雲院(とり)・真田昌幸の母はどんな人?
まつが織田信長の居城・安土で人質になりましたこれはドラマオリジナルの設定ですね。武田滅亡後から真田家に仕えるまでの小山田茂誠と村松殿がどこでなにをしていたのかくわしい資料がありません。
脚本化の三谷氏は資料にない部分は想像力で埋めていくと言ってます。松の話があまりないのでオリジナル設定を作ったのだと思います。
明智の兵に追われて琵琶湖に落ちたあと、運よく地元の漁師に助けられます。でも落ちたショックで記憶喪失になってます。
歴史上では豊臣秀吉の小田原攻めよりあと。
天正18年(1590年)に夫・茂誠が真田昌幸に仕えることになって領地として信濃小県郡村松郷(長野県青木村)を与えられます。村松殿と呼ばれるようになったのもこのころからです。
しばらく真田家には戻れそうもありません。
でも紆余曲折の末、帰ってきて茂誠と暮らすことになります。
信之が松代に移動になると松代で暮らすことになります。
弟達に慕われる姉
村松は弟達とも仲がよかったようです。
大阪冬の陣には、松の息子・小山田之知が徳川方として来ていました。冬の陣と夏の陣のわずかな期間の間に信繁と連絡をとっています。
その間に信繁は松あての手紙を出しました。
手紙の内容についてはこちらの記事を見てください。
信繁が姉・村松殿にあてた手紙
小山田茂誠は返事とともに鮭を差し入れました。それに対しても信繁は返事を出し、別れの言葉ともうけとれる言葉を残しています。
また、信之(信幸)が上田から松代に移動になったとき、先に松代に行った信之から松あてに手紙が書かれています。
このように、松は信之、信繁両方から慕われるよい姉であったようです。
寛永7年(1630年)亡くなりました。享年65。
墓は松代真田家の菩提寺・長国寺にあります。
夫、小山田茂誠と共に葬られています。
二人の子供
茂誠との間には二人の子供がいます。
嫡男・之知は大阪の陣にも参戦。後に松代真田家の家老となります。
娘も一人います。越後三条藩藩主・市橋長政の正室となりました。
ドラマでは仲のよい夫婦というところが、強調されています。今後、弟達との仲がどう描かれるのか見ものです。
まだ、夫・茂誠の処遇も気になりますね。
松の家族の記事
演じるのは 木村佳乃 さん
大河ドラマ「真田丸」で松を演じるのは木村佳乃さん
(雑誌の内容は関係ありません)
映画、ドラマ、バラエティで活躍している女優さんです。
大河ドラマでは過去に二回出演しています。
北条時宗 | 2001年 | 桐子 ふき | 水軍の一員(実は足利氏の一族) 桐子の母、二役 |
天地人 | 2009年 | お涼 | 千利休の娘。 利休の死語は越後で兼読の世話になる。何故か柔術使い。 |
主人公と接する機会が多い役ですが、男勝りなところが共通点。
真田丸の「松」も似た雰囲気の役かも。
コメント